3時間目の授業が終わりチャイムが鳴った。

私は立ち上がり、一人で教室を出る。

私はエレベーターに乗って最上階に向かった。

屋上は誰もいない。

静かで、ずっと無でいられる場所。


(あっ、空に手が届きそう。)


私は寝っ転がって、手を空に伸ばした。

「フー。」

気づかない間にため息がこぼれる。

校庭からは、自分のクラスであろう体育の笛がなっている。


「消えて無くなってしまいたい。」


そう、静かに呟いて、
目から流れる水も気にせず、目をとじた。

(何もかもなくなってしまえばいい。)