咲side

叶。俺の妹。血の繋がってない
俺が20歳。警察官になりたての頃。
ある日、一人の中年男と一人の男の子が
男の子と同じくらいの年齢の女の子をかかえて、警察署にやってきた。

「あの…。どうしました?」

そう聞くと

「……。」

何も言わない。

「さっき、あそこで…。」

男の子が話し出そうとしたのを男が止めた
そして、男が話始めた。

「さっき、すぐそこの自販機の前で
この子が倒れていた。」

そう男が話した。
そして、男が女の子を俺に差し出した。
俺はその小さな小さな体を抱いた。

「おと…さん。おか…さん。」

女の子は小さな声でつぶやいた。
そして、涙を流していた。
よく見ると、女の子の服には乾いた血が
たくさんついていた。