「はー。ただいま。」

ため息をつきながら今日も帰宅。

「おそい…。」

そこで腕を組んで待っていたのは、

「今何時だと思ってんだ!!」

「まだ夕方の6時だよ!」

とてつもなく心配症のお兄ちゃん。
って言っても血は繋がってないけど…。

この人は警察のお兄さん。
そう
私の両親が死んだとき、
傍にいてくれた、泣いてくれた
警察のお兄さんです。

「まぁ、この前は6時半だったから
今日は許してやるか…ブツブツ」

まだブツブツ言っているこの人は
中間 咲(ナカマ サク)

咲もあの町で
あの私の両親が死んだところで
13歳のとき父親が殺されたらしい。
だから、その時の自分と
あの頃小さかった私を重ねて見えたんだと思う。
そして、私を引き取って、今まで育ててくれた。