失恋ノート



「花恋、授業行こー」


なにもなかったように言った。
今考えたってきっと、
苦しくなるだけだ。


悪い方の想像しか浮かばないから。



まだ付き合ってないなら、
付き合うまで、諦めたくない。



優衣より、あたしのほうがきっと先に好きになったんだから。



「一時間目、なんだっけ」


うつむいたまま花恋に尋ねると、
花恋は1度だけ深呼吸してから、


「体育」




そう言った。