失恋ノート



「うわぁ、入ったー……」

自分でもびっくりしながら呟くと、



「ひよ、上手いじゃん!」


たまたま審判をしていたらしい海くんがあたしにボールを渡しながら言った。

海くんはあたしを"ひよ"と呼ぶ。

ひより、を省略して"ひよ"。



「次、向こうのチームからボールな」

「はーい」


海くんはバスケ部で、二年のくせにレギュラーに入ってるらしい。

ルールの指示を聞いて、ゲーム再開。