恋なんてしたことなかった。

そんな私が一目惚れするなんて…

思ってもいなかったな。


ー1日前ー


「おっはよー玲奈!」

そう言って肩をくんできたのは、
親友の森岡 愛奈 (もりおかあいな)
愛奈とは、幼稚園から仲良くて
いろいろ相談にのってくれるんだ。

「おはよー愛奈!おんなじクラスだといいね!」

私は笑顔でそういった。
今日は入学式。
正門の前ではしゃいでいたら

「ごめん、どいてくれるかな?」

一人の男子がそう言ってきた。

「あ、ごめ………ん…なさ…いっ」

私が顔をあげて謝ったときだった。

ードキンー

何だろうこの気持ち。
ドキドキして、苦しくて、でも嬉しくて…
こんなの、始めて。

ぼーっとしていた私に愛奈が

「玲奈?どうかしたの?」

愛奈の言葉で目が覚めた。
心配そうな顔をして私を見る愛奈に

「ううん、なんでもないよ。あ、もう始まっちゃうよ?急がないと!」

私がそう言うと、愛奈はニコリとわらって

「そうだね。じゃあいこっか。」

と言って急いで体育館に行った。

一体あれは何だったのだろう。
あんな気持ち始めて。
後で愛奈に相談してみよう。

式が終わると、すぐ愛奈のところにいった。

「おんなじクラスだったね!」

そういった愛奈は嬉しそうに笑っている。

「そうだね。ねぇ…愛奈。ちょっといい?」

私は愛奈にそう言うと、
愛奈は黙ってうなずいた。
なぜ黙っていたのかわからないけど。

愛奈を外に連れ出すと私はさっきの気持ちのことを話した。

「…こんな気持ち始めてで…私どうしちゃったのかな…?」

深刻な顔をして、愛奈にそう言った。
愛奈はポカンとしていて。
愛奈?と呼ぶとハッとした顔でこういった。

「玲奈。それ、一目惚れってゆうんだよ。つまり、伶奈は今恋してるんだよ。」

私はびっくりして言葉がでない。
まさか私が恋なんて…。
これが恋なの?
何かの間違いじゃないの?
だって、みたのも一瞬で
顔もほとんど覚えてないのに…

「ねぇ、あの人 仲村 翔ってこでしょ?同じクラスだよ。よかったじゃん!」

そう言ってはしゃいでいる愛奈。
そのとき、私はまだドキドキしていた。