逸平が女性と2人っきりで来るのは初めてだった。
しかも食事代は逸平が2人分払った。
そりゃ、本心は気になる。
気になる、けど自分には関係ないことだし、例えあの子が逸平の彼女だとしても何の口出しをする権利もない。
逸平とはただのビジネス関係しか結んでいないんだ。
そこから彼はパッタリ姿を見せなくなった。
そんなことは良くあることだし、忙しいのは分かる。
けれど、やはりどこかソワソワしてしまう自分もいる。
その間に、社長が1回顔を見せた。
ここの社長は代々外国人で、かつ日本語がペラペラだ。
うちの会社を気に入って貰ってるし、2年に1回あるコンペも何とか今まで勝ち取っている。
「美味しそうだね~」と言いながらチキン南蛮を取っていくその笑顔を見ながら、去年までの社長を重ねてしまって、どうしようもなく寂しくなった。
私も逸平も、前社長が大好きだった。
