キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~

 

誘ったのはいいけど何を言えばいいのかやっぱりわからなかった私は、黙り込んでしまっていた。

それは先生も同じで、特に何も言葉にしようとはしてこず、ただ風を感じるように空を見上げている。

いつものようにネコトークをしてこないことに対して、私の中に不安な気持ちがどんどん渦巻いていくのを感じていた。

もしかしたら、ひなたぼっこに誘ったことが迷惑だったのかもしれない。

だけど、先生は優しいから気分が乗らないのに頷いてくれたんじゃないだろうか……。

後悔でいっぱいになっていく私の表情から、笑顔が消えていくのを感じる。

でも、そんなことを虎谷先生に知られて気を遣われるわけにはいかないと、表情を引き締めるけど……もやもやと考えているうちに、私はいつの間にかぼんやりとしてしまっていた。


「……坂本さん?大丈夫?」

「え……、あっ!な、何がですかっ!?」


目の前に虎谷先生の大きな手が上下に揺れるのが見え、私は慌てて笑顔を浮かべて虎谷先生に視線を向ける。

虎谷先生は少し困ったような表情で私のことを見ていた。

笑顔を浮かべていたはずなのにそうなっていなかったんだ、と気付けば、後悔の気持ちがまたさらに膨らんでしまった。

あーもう、私のバカ!


「坂本さん」

「はいっ?」

「今日はごめんな?変なところ見られたよな」

「!……いえ、そんなこと」


変なところというのは、明らかに、虎谷先生が患者さんに向かって熱くなっていた出来事のことだろう。