キミとネコとひなたぼっこと。~クールな彼の猫可愛がり方法~

 

公園の入り口を出た時、ちょうど先生とバッタリ出会う形になった。


「!」

「……あれ?坂本さん。こんにちは」

「!こ、こんにちは!ぐっ、偶然ですね!」


私のことに気付いた虎谷先生はいつもと同じ笑顔を向けてくれていて、私も慌てて笑顔で挨拶を返す。


「今日も散歩?」

「あ、えっと、はい」

「今日天気いいもんな。昨日までの雨が嘘だったみたいに。コタロウも家で喜んでるんじゃないか?」


虎谷先生はそう言っていつものように笑った。

格好は違うけど、いつもと同じ光景。

……きっと今日のあの場面に遭遇していなければそう思っただろう。

何となくだけど、やっぱり虎谷先生に元気がない感じがして。

私は気付けば、先生に向かって言葉を掛けていた。


「あの」

「ん?」

「……ひ、ひなたぼっこしませんか?あっ、お時間があればでいいんですけど!」


こんな風にコタロウのこと以外のことで私から先生のことを誘うのは初めてだった。

いつもは『コタロウに会いにきませんか?』という誘い方だったから。

私の言葉に虎谷先生は少し驚いたような表情を見せてから、口元に笑顔を浮かべて頷いた。


「うん、そうだな。天気もいいし、気持ち良さそう」

「……ありがとうございます……」

「何でお礼?くくっ」


私の言葉に虎谷先生が笑った。