私はそう考えながら、コタロウの背中をゆるりと撫でて森本先生のことを見ると、先生は顎に手を当てて、コタロウを見ながら考えるような仕草をした。
「坂本さんはここまで来るのに、どのくらいかかるんだっけ?」
「え?えっと……電車で30分くらいですね」
「うーん……やっぱり、結構かかるよね。電車なら気も遣うだろうし。……じゃあ、つつみぎまでは?」
「え、先生?」
「……ちょっと待っていてもらってもいいかな」
「?」
先生はそう言って隣の部屋に入っていってしまった。
私は何が起こっているのかわからず、ただコタロウの身体を撫でながら、先生が戻ってくるのを待った。
先生が戻ってきたのは10分ほど経った頃だった。
「待たせて悪かったね」
「いえ……あの、先生?」
「いや……、うん。やっぱりコタロウくんのことを考えても、もしかしたら、かかりつけの動物病院は家に近い方がいいんじゃないかと思ってね。今確認してきたんだけど、問題もなさそうだ」
「!?」
突然放たれた先生の言葉に私は耳を疑った。
どういうこと?もしかして……

