「ほんと、あの二人ってビョーキよね」
「“ネコ溺愛菌”にやられた?」
「そうそう。“ネコ溺愛患者”をまさに今治療してるのがマサコセンセイとコタロウセンセイってところかしら?」
「あははっ、それ、おもしろい!」
「当たってるでしょ?」
「うん。間違いないね~。やー、でも楽しそうで本当に良かった。完全にアウェーだし樹さんに悪いなと思ってたんだけど、楽しんでくれてるみたいだから。初対面とは思えないよね、あの二人」
「ほんとよ。旦那ってああ見えて人見知りするでしょう?無駄に緊張させたくなかったからセンセイが来ることも黙ってたんだけど、すっかり仲良しなんだもの。それに……美夜子も良かったわ」
「え?」
「センセイいい人そうだし、美夜子のことを大事に思ってるのが雰囲気だけで伝わってくるわよ?この前話聞いた時はどんなヘタレだろうって思っちゃったけど。しっかりリードしてくれそうじゃない」
「!……うん。すごく優しいよ」
璃世に言われた言葉が嬉しくて、私はつい顔を緩めてしまう。
「見極めは通してあげて良さそうね」
「やっぱり上から目線なんだ?」
「当ったり前じゃない?美夜子を任せるんだから。で、結婚の話とか出てないの?」
「えっ!?そ、そんなの、出てないよ!」
「そんなに思いっきり否定しなくても。秒読みっぽい気がしたんだけどな~」
「~~!」
そんなわけない!と私は思いっきり首を横に振る。
付き合っている以上、可能性がゼロとは思わないけど、自信を持って可能性があるとも言えない。
私は樹さんといるのが楽しいしずっと一緒にいたいなと思うけど、樹さんが同じ気持ちだとは限らないんだから。
付き合っていると言っても、自信を持てるわけでもないんだ。

