そんな仲むつまじい二人を後ろから見ながら、私と樹さんは顔を見合わせてくすりと笑った。
「くくっ。おもしろい友達だな」
「う、ごめんなさい……変なこと言っちゃって」
「いや?みーこの相手にふさわしいって認めてもらえるように頑張らないといけないなって、気合い入った」
「!」
コタロウが入っているキャリーバッグを持っている手とは逆の手で頭をぽんっと撫でられて、私の心臓もぽんっと跳ねてしまう。
……樹さんはそのままで十分なのに。
むしろ十分すぎて、私が頑張らなきゃいけないくらいで。
樹さんの服をくいっと引っ張って、私は伝える。
「……樹さんはそのままがいいです」
「え?……あーもう、人様の家でそういうトラップ仕掛けるのやめてくれる?我慢できなくなるから」
「!な、何を……っ」
樹さんの直球過ぎる言葉とひょこっと覗き込んできたその顔の近さに、一気に顔が熱くなってしまった。
つい、頬を押さえてしまうと。
「あっ、いちゃいちゃしてる~!いいないいな~!若いっていいなぁ!」
「!!」
「ほら、りぃ。邪魔しちゃダメだって」
「~~!」
いつの間にか私と樹さんの方を向いて「いいなぁいいなぁ」と連発していた璃世、恥ずかしさから何も言えなくなってしまった私、そして、そんな私たちを見ながら、樹さんと伊野局長はくすくすと笑っていた。

