まだ不安は残っていて怖い気持ちを感じながらも、私は樹さんの顔を見上げる。
そこには嘘をついているなんて思えない、真剣な表情をした樹さんがいた。
……今の言葉は嘘じゃない。そう思わせてくれる表情だった。
こんなちょっとしたことだけで安心できるなんて、私って本当に単純だ。
樹さんのたった一言と表情だけで、私の不安なんて一瞬にして吹き飛ぶ。
でも、……不安はもうひとつある。
すごく大きな問題だ。
……でも、怖くてそれを簡単には口には出せない。
「やっぱり気にしてたんだよな?ごめんな?不安にさせて」
「!……いえ」
「みーこには隠し事はしないから。俺のこと、信じてて」
「……樹、さん」
「俺はみーこのことしか好きじゃないから。絶対に裏切るようなことはしない」
そんな風に言われてしまったら、私は何も言えなくなる。
どうしたらいいんだろうか。
このまま樹さんの言葉を信じるのか……思い切って、もうひとつのことを聞くのか。
もし聞いて……西岡さんとのことが真実だとしたら……?
別れる、ってこと?
樹さんを失ってしまうことを想像するだけで、涙が出そうになってしまった。
そんなのやだ。樹さんを失いたくない。
それなら……

