こんなにもどうしようもなくなるくらい人を好きになるのははじめてかもしれない。
今までにも好きな人ができたこともあるし、人並みくらいには付き合ったこともあるけど、こんなにハマってなかった気がする。
そういう経験をしたのが昔のことすぎてそう思うだけなのかもしれないけど……先生のことを好きだという気持ちは私の中をいっぱいに埋め尽くす。
……先生にもっと、近付きたい。
そう思ってしまうのだ。
……唇が離れる頃には私の頭の中も身体も、ふにゃふにゃになってしまっていた。
ぽふんと先生の胸に身体を寄せると、先生の手が私の髪の毛をかき上げて熱くなった耳をもてあそび始める。
くすぐったくて、恥ずかしくなるくらいの声がつい出てしまう。
「ん、せんせ……っ」
「……みーこって俺を誘うのが得意だよな。ほんと困る」
「ひゃ……っ」
ちゅっというリップ音が耳のすぐそばで聞こえたと思えば、先生が私の耳たぶをかぷりと甘噛みした。
はじめての感覚に私はびくっと身体が跳ねてしまう。
慌てて先生の胸を押すけど、先生は離してくれない。
むしろ、耳や頬にやわらかな唇を落としてくる。
「先生、何を……っ、んっ」
「んー?本能のまま動いてるだけだけど?」
「!なんですかっ、それ……っ」
「いや、でも、やっぱり我慢してるかな」
「へ」
「……本当は噛むだけじゃ足りない。みーこのこと、食べちゃいたい」
「!!」
「なーんて」
くくくっと笑いながら、先生は私の頭をくしゃくしゃっと撫でながら、やっと私を解放してくれる。
言うまでもなく、全身が心臓になったかのように私の心臓はばくばくと鼓動していた。
先生と一緒にいると寿命が縮んでしまうかもしれないと思ってしまうくらいのドキドキに、私は戸惑いを隠せない。

