「……好きなんだよ」
「……え?」
「俺、坂本さんのことが好きなんだ」
「……」
好き……?って。
「……えぇっ!?」
「!え、そんなに驚くこと?俺の態度、結構、バレバレだったと思うんだけど」
突然叫んでしまった私に対して虎谷先生がぷっと吹き出しくすくすと笑い出すけど、私は呆然とその表情をただ眺めるばかりで、その言動に対して理解ができないでいた。
……えっと。今、「好き」って言ったよね?
コタロウじゃなくて、私?
でも、先生には西岡先生っていう彼女がいるのに?
どういうこと……?意味が……
パニックになりかけた時、私ははっと気付いた。
……そうだよ。
何度もこの“手”に引っかかってきたじゃない。
私を戸惑わせるような言葉を先生は簡単に言ってきて、それに引っかかって戸惑ってしまえばいつもこんな風に笑われて。
何度もそうされてきたのに。
先生の言葉を鵜呑みにしようとした私がバカだった……!
「またからかってるんですか!?私の反応を見て愉しもうって」
「は?」
搾り出すように言った私の言葉に対して、先生が眉根を寄せて首を傾げる。
絶対にそうだ。
虎谷先生は公園に来ずにコタロウに会わせなかった私に反撃しようとしているんだ。
私をからかって、慌てさせて、反撃してやろうって!

