「ミナちゃん、今度の土曜日あいてるー?」

後ろから小走りでユカリさんがやってきた。

「あいてますけど…どうしたんですか?」


「実はボーカルレッスンがあるの!
レッスンって言っても、プロのひとが来て、歌ってるのを聞くだけなんだけど
ミサキさんが行けないって言ってて
代わりにミナちゃん、どうかな?って。」


少し困っているような表情で
話していた。

きっともう受付を済ませていて
代わりを探しているのだろう。


ユカリさんのことは好きだから
協力したい!


「私でよければ是非‼」


「本当?!よかったー!
リョウタくんと二人なんだけど、
よろしくね!
当日のことはまた後で詳しく説明するねー!」


そう言うとユカリさんはまた小走りで
私のことを追い抜いて行った。