私の彼氏はおデブさん

(嘘だよね……?だって急にキスって……どう考えたっておかしいよ。そのおかげで藤崎君が私の事を許してくれるわけもないじゃん……!!)





「さっさと済ませて来な!でも流れで押し倒されたらその時は私達空気読んで帰るから」


「相沢さん、何言ってるの……!?」


「涼花……これはあんたの人生を決める大事な事なの!」


「大袈裟過ぎるよ!!」


「はい、つべこべ言わず、行ってらっしゃい天国へ〜」






リビングから追い出されると、途端にリビングのドアの鍵を閉められる。





(……ちょっ、何この急展開……藤崎君とキスって……)




顔面蒼白で少しの間廊下に立ち尽くすと、このまま家に帰ろうかなと思った。




けど、玄関に向かって歩き出した瞬間、リビングのドアが開いて、ドアの隙間から悪魔のような低い声が聞こえてきた。






「キスしちゃえよ……藤崎とキスするチャンスは今しかないのよ」





何この、相沢の……じゃなかった。悪魔の誘惑は。





確かに藤崎君とキスしたい。



でも、もしして嫌われたら……。

いや、嫌われるに決まってる。




清武君と相沢さんの言う事が本当な筈ない。







「うう〜……」





一人で葛藤しながら涙目になっていると、急に後ろから声がした。






「……橘、何してんの?」


「うわぁぁぁぁ!!藤崎君!!」