私の彼氏はおデブさん

このまま何もしなかったら、藤崎君からは嫌われたまま。




そんなの嫌だ……。




清武君から言われた通りにして、もしまた藤崎君と付き合えるなら、勇気を出してやってみようかな……。








「橘さん、怖いシーンになったら俺が合図してあげる」







隣から清武君に耳打ちされると、私は黙ったまま頷く。




また藤崎君が眉間にシワを寄せた気がしたけど、そのまま映画が始まり、四人共話さなくなった。





聞こえてくるのは、映画の音と、ポップコーンを食べる音。