「ちょっと、マコ……」
「藤崎、あんたは私の荷物持ちだろ?」
後ろで藤崎君が何か言ったから気になって顔だけ振り向かせると、何か言いたそうに藤崎君が私達の方へ手を伸ばしながら相沢さんから怒られていた。
(どうしたんだろう……藤崎君)
「橘さん、良い?映画が怖いシーンになったら、洸太の腕に縋り付いて」
「え……えぇぇぇえ!!そんな事出来ない、私!!」
「大丈夫だって。上目遣いで『怖いから手握ってて良い?』って言えばイチコロだから」
「簡単そうに言うけど、本当無理だってば!!!」
前を向き直して、シアターに向かって肩を掴まれたまま清武君と並んで歩いていると、清武君が急に柔かに言ってきた事に対して、私は首を全力で横に振った。
「藤崎、あんたは私の荷物持ちだろ?」
後ろで藤崎君が何か言ったから気になって顔だけ振り向かせると、何か言いたそうに藤崎君が私達の方へ手を伸ばしながら相沢さんから怒られていた。
(どうしたんだろう……藤崎君)
「橘さん、良い?映画が怖いシーンになったら、洸太の腕に縋り付いて」
「え……えぇぇぇえ!!そんな事出来ない、私!!」
「大丈夫だって。上目遣いで『怖いから手握ってて良い?』って言えばイチコロだから」
「簡単そうに言うけど、本当無理だってば!!!」
前を向き直して、シアターに向かって肩を掴まれたまま清武君と並んで歩いていると、清武君が急に柔かに言ってきた事に対して、私は首を全力で横に振った。

