結局何の映画を観るか迷ったけど、清武君のお勧めで『ほら吹きのホラーな49日間』というコメディ映画に決めた。
嘘をつく少年が幽霊が出たって同じアパートの住人達に嘘をつくんだけど、だんだん信じて貰えなくなって、本当に幽霊が出て困るっていうイソップ物語のパロディ映画らしい。
一応コメディだけど……ホラー要素もあるのに、相沢さん大丈夫かな?
「相沢さんホラー苦手だけど、この映画で良かったかな?」
「うん、大丈夫だよ!チケット買う前からこれにしようって優希と決めてたし……この映画でなくちゃいけないんだよね」
映画館のロビーにある二人掛けのソファに並んで座り清武君と話していると、清武君が顔を近づけて私にコソッと耳打ちしてきた。
「橘さんと洸太のヨリを戻す為に、今日俺たちついてきたから」
……え。
「え!?そうなの!?何で!?」
「それは優希が……」
驚く私にそこまで言いかけると、清武君が急に黙って目の前の方へと視線を変えた。
それにつられて私もそっちの方を見る。
と、
「涼花、マコちゃん、お待たせ〜!」
映画のチケットと学校鞄を手に持った相沢さんと、
「重い……」
学校鞄を肩に掛けて、両手いっぱい相沢さんの買った食べ物を持たされた藤崎君が、既に疲れた顔でこっちに向かって歩いてきていた。
嘘をつく少年が幽霊が出たって同じアパートの住人達に嘘をつくんだけど、だんだん信じて貰えなくなって、本当に幽霊が出て困るっていうイソップ物語のパロディ映画らしい。
一応コメディだけど……ホラー要素もあるのに、相沢さん大丈夫かな?
「相沢さんホラー苦手だけど、この映画で良かったかな?」
「うん、大丈夫だよ!チケット買う前からこれにしようって優希と決めてたし……この映画でなくちゃいけないんだよね」
映画館のロビーにある二人掛けのソファに並んで座り清武君と話していると、清武君が顔を近づけて私にコソッと耳打ちしてきた。
「橘さんと洸太のヨリを戻す為に、今日俺たちついてきたから」
……え。
「え!?そうなの!?何で!?」
「それは優希が……」
驚く私にそこまで言いかけると、清武君が急に黙って目の前の方へと視線を変えた。
それにつられて私もそっちの方を見る。
と、
「涼花、マコちゃん、お待たせ〜!」
映画のチケットと学校鞄を手に持った相沢さんと、
「重い……」
学校鞄を肩に掛けて、両手いっぱい相沢さんの買った食べ物を持たされた藤崎君が、既に疲れた顔でこっちに向かって歩いてきていた。

