私の彼氏はおデブさん

「……やっぱり来ると思った」


「藤崎、一緒に映画観に行くなんて、あんた絶対涼花の事好きでしょ!!ねえ、マコちゃんもそう思わない!?」








後ろにいる相沢さん達の方を振り返っていると、藤崎君と相沢さんが会話する。






藤崎君は無表情で、相沢さんは嬉しそうに隣に立つ清武君を見ている。






(何でいるんだろう……って、考えなくても分かる。多分休み時間に私と藤崎君の会話を聞いてたんだ……)





相沢さん、清武君と仲良くなったみたいだし……。







「てか好きなんだろ?もうヨリ戻しちゃえよ、洸太」


「……うるせー。マコ、どっちの味方についてんだよ」


「俺は洸太の幸せを願ってるだけだよ?」





ニコッと穏やかに微笑んでいる清武君は、藤崎君と話した後、今度は私を見て言った。






「ごめんね、橘さん。洸太って昔から素直じゃないから」