__ガチャッ__


部屋のドアが、開く音がした。


あたしは奈美の胸の中に居るので、誰が入って来たかはわからない。


だけど、この部屋に勝手に出入り出来る人間は1人だけ、、、


だから簡単にそこに誰がいるのか、想像できる。


「奈美」


いつもの声色より、少しだけ冷たく聞こえる柊の声。


「仕事はどうしたのよ」


奈美はあたしのことを抱き締めたまま、柊に尋ねる。


「怪我人が出たから、お前のことを迎えに来ただけだ」


あたしの頭上から、奈美のため息が零れてくる。


「外に車待たせてある」

「1人で行けって?柳田組の人間は、ホント人使いが荒いんだから」


そう言い、ゆっくり奈美があたしから離れて行く。