でも、 涙が止まらないよ。 「っ……くっ……ん」 腕の中に顔を疼くめて、声を押し殺して泣いた。 いつしか、授業は終わっていて、 教室にはオレンジ色の光が差し込んでいた。 もう、 みんな帰ったんだ…… あたしも帰ろう。 そう思って立ち上がったときだった。 「江藤」 後には、 室島君が立っていた―――――