病室に戻り、ベッドにおろそうとするけど、白衣を掴んで降りようとしない。 「やっ」 「菜々ちゃんってば…」 「もしもししないもん」 「どうして?」 「痛いことするもん。蒼せんせ」 「もしもし痛くないでしょ?」 「やッ。痛い」 「……菜々ちゃん、とりあえず降りよう?」 「やだ。もしもしされるもん」 「よいしょ」 ゆっくりベッドに下ろし、掴んでいた手をゆっくりはがしていく。