「でも、何も口にしないのはあれだから、これ」
袋の中には、オレンジジュースと、ゼリーが入っていた。
……それと、マフィン。
いつ、どこで知ったのかは知らないけど、嬉しかった。単純に。
「…ありがとう、芙羽くん」
「ううん。じゃあ、俺は食堂に行くね。
何かあったら……っていうか…蒼が帰ってきたら。
頑張って」
「……ありがとう。」
ニコリと微笑んだ芙羽くんは、食堂へと向かっていく。
そして、1人中庭で…。
袋を開けて、マフィンを手に取った。
私の大好きなマフィン…。
小さい頃からお母さんが作ってくれていたマフィン。
そして、蒼がたまに作ってくれる、、、
マフィン…。
食欲はないけど、ゆっくり口に入れた。
「……おいしい」
久しぶりに食べ物を口にした。
飴だけだったから。ずっと。


