「で?ぶっちゃけ高島はさ、早く結婚したいわけじゃん?」
「はい」
「どういう奥さんがいいわけ?
やっぱり季蛍さんみたいなお嫁さん欲しいのか?」
「えっーっと…」
「誰が季蛍みたいなお嫁さん欲しいって?」
「………あっ。蒼」
「季蛍は俺のもんだろ。バカが。
それと、高島も考えるな。『えっと』じゃないだろ」
「すいませんー」
「だって季蛍さんと蒼に憧れ…」
「それより行くぞー。処置室。高島、検査結果まとめといてー」
俺の腕を引っ張りドントン歩いていく蒼。
後ろで「わかりましたー」なんて声が聞こえた。
「どうしたんだよー。蒼」
「凜さんが来てるぞ。処置室に」
「なんで?」
「ここ、きったって」
俺の右腕をポンポン叩く。
「…また?この間左腕切ったばっかりなんだけど」
「え。そうなの?……なんかね、刺さってるって。ガラスが。」
「………バカ凜が。」