家に帰ると、机に突っ伏している季蛍が。
また熱でも出したのかと思い、手を洗った後いすに座る。
「きーほ。どうしたの」
「………蒼」
「何?具合悪いの?」
「……頭が痛い気がして…。気持ち悪い気がして…。喉も痛い気がして…。熱がある気がして…。」
……………って全部『気がして』じゃん。
でも、季蛍から言うのは珍しいなぁ、と思いながら額に手を触れた。
「……熱ないね。」
「あーるぅーかも」
………は?
…いやいや、ないから。
すごい平熱。
「じゃあ計る?」
「うん、計るー」
なんでいつもは嫌がるくせに……。
自己申告は良いことだけど。