──医局
「はぁあ」
「そんな落ち込んだってしょうがないじゃん~元気出してよ」
「だって……」
「果織ちゃんね。恥ずかしいんだってさ」
「……え?」
「話聞いたら言ってたよ。蒼先生といるとドキドキするって。
フフ、蒼“恋”されてるね」
「……でもよかったね。嫌われてるんじゃないんだから」
さっき季蛍に、俺は病室から出て点滴をさしてもらった。
そのとき、話も聞いてきてもらった。
………恥ずかしいって
「果織ちゃんだって女の子だし、そういうときだってあるよ。
恋っていってもね、果織ちゃんには学校に好きな人がいるらしいから。」
「…ふーん」
「果織ちゃんはお医者さんとして好きみたいよ。よかったね、好かれてて」
「……まぁね」