「おはよー」
「今日の……」
「おはようございます」


そんな声が耳にはいるけど、今はボーーッとしていて、声が遠ざかっていく。






「おはよう」






ただ、耳にしっかり入った声。






「……あ。蒼先生、おはようございます」








「…どうした?」









「え?」








「顔が死んでるけど」







「死んでないですよ、とっても元気です」







「説得力なさすぎ。顔色悪いよ。大丈夫?」







「………いや、全然」








「全然じゃないでしょ。顔色悪いし、うしろから見たら肩で息してるし」








「………蒼先生ってなんでわかるんですか?
その勘がたまに怖いんですけど」







「…わかんない。気づくんだよ、なんとなく」






「ふへーぇ……」