外来が終わったであろう診察室に入ると、季蛍が小さく溜め息をつき、カルテを読んでいた。 「季蛍。」 「…………何」 「昼。行こう」 「……食べない。」 「なんで?昨日も一昨日も食べてないでしょ?」 「……でも夜は食べてるもん」 「でも昼は食べないとダメだ。」 「イヤだ。食べない」 「季蛍?体調悪いの?」 「………悪くない。」 「じゃあ食べれる。少しでいいから。来て」 「イヤだ」