「………港との子じゃなかったとしたら、私……どうすれば」 「……でも覚えはないんでしょ?大丈夫だよ、陽さん」 「でもッ……。 港になんて、こんなこと言えないし、港、怒っちゃうし、 もう…どうしたらいいかわからなくって」 「……陽さん。」 季蛍がそっとハンカチを差し出す。 「……ありがとう」