かっとなってつい、家を飛び出したけど…
不安なことは…不安。
昨日は本気でびっくりしたし。
だけど、あれは許せなかった。
さすがの俺も。
リビングで見つけたお薬手帳には、処方された薬と、日付が書いてあって。
病院に行くぐらい怠かったことを季蛍は俺に伝えかなかった。
何度言っても、何度約束しても、
季蛍は俺を頼ろうとしない。
俺に心配をかけるとか、
迷惑がかかるとか、
仕事に集中できなくなるとか、
季蛍は自分より人のことを考えすぎる。
たまには自分のことを考えたって、
全然いいのに。
かえってそれが、不安になったりもする。
今回は、さすがの俺も、許せなくて。
それと同時に、
連絡の取れないことに違和感を覚えたのにも関わらず、
もしものことを考えられなくて、我慢させたことを
申し訳なく思った。