あれから30分が経過した。
それでも口にしない陽。
「そうやっていつまでも言わないんじゃ、俺だって困るんだけど」
「……」
「それとも俺には言えないの？山瀬なら言える？蒼にも言える？」
「…………」
「………どうしよ。」
「…………」
「陽！いい加減にして」
「しょうがないじゃん!!言えないんだもん!!」
「…………言えないこと？俺には」
「………今は…言いたくない」
「…わかった。陽がそう言うなら。
何か食べれそうなもの買ってくるから。待ってて」
………わからない。
陽の考えていることがわからない。
……なんで今言いたくないのかが、
わからない。
