……ピピピピッ





「……なんでかね?下がってないや」





「なんでー…」






「喉痛いでしょ?……扁桃腺腫れてるし。薬、飲んで寝ててよ?俺仕事だから」







「行く…」







「え?」








「行きたい…。仕事」








「熱下がらなかったからダメ。寝ててよ」







「……。」







「薬置いとくから。あとお粥。作ってあるからね」







「……蒼、仕事行っちゃうの?」







「……うん」






「…………いってらっしゃい」






「ん、すぐに帰るから。いってきます」






怠そうな季蛍を抱いて、頭を撫でてから家を出た。