ケホケホ……


…ケホケホ、






ん?








目を開けると、季蛍が。






……えーっと、?





咳込むのが聞こえるけど、季蛍がいない。







いや、いるんだけどいない。







足だけベッドの上にある。






で、上半身がベッドから落ちてて…。








俺と逆側のベッドの端から、なぜか落ちそうな季蛍。








ベッドからおりようと思ってたのかな?







慌てて起きあがって向かい側に行くと、床を這うように動く季蛍。








「季蛍、…季蛍!」







這いつくばる季蛍を揺する。






「ッケホケホ…」






「ちょっと。ベッド座んない?」






肩を抱き起こして、ベッドに座らせる。








「ケホケホ………ケホケホ、」







「季蛍、」






第一ボタンまで留まっていたボタンを外す。