「……体調が悪い」
さすがに隠してるどころじゃなかった。今回は。
「……熱は?」
「計れてない…」
「待ってて。あ、それと服、着替えるから脱いで」
………。
よくみたら、確かにびっしょりな服だった。
体温計を、持ってきた蒼。
「服脱げって言ったじゃんー。」
「体起こせない……」
「えッそんなに怠い?……ごめんごめん」
ゆっくり支えて体を起こしてくれた蒼。
「……前開けるよ」
といいつつ額に手を触れている。
先に体温計を挟まれて、体を震わせたら、肩を押さえられちゃった。
「動かないで」
ピピピピッ ピピピピッ
「……8度2分ね。」
といって、服を脱がせる蒼。
丁寧に体を拭いて、新しいパジャマを着せてくれた。
「……今日は薬飲もう。っていうか、その前に何か食べないとね…」
「……うん」
「…今日、いつから怠かったの?」
「…………朝起きたとき」
「朝何食べたの?」
「…………寝てて食べてない」
「昼は?」
「寝てて…食べてない」
「で夜も食べてないんだろ?今日何も口にしてないってこと?はぁ……」
「だって…。」
「しょうがないけどさ…。何か持ってくるから待ってて。」