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「…ッハハハ、蒼先生ッハハハ、」
「高島笑いすぎ。」
「捻挫、捻挫…ッハハハ、大丈夫ですか?」
「絶対心配してないだろ?笑ってるよほぼ。」
「心配してますよー。」
「あぁ……コーヒーなんて飲もうとしなきゃ…こんなことには」
「ッハハハ」
「いい加減笑うのやめろよー。ほんと、人の不幸好きって、医者としてどうなんだ?ホントに。」
「違うんですよー。コーヒー飲もうとして足捻る蒼先生がおもしろいんです」
「……もう。」
呆れて蒼先生も笑う…。
「俺は“コーヒーを飲むために捻挫をした先生”みたいじゃないかよ。回診どうしよ」
「おぶってってあげますよ」
「うっさい。高島」
「蒼先生怒ってます?」
「怒ってない。キレてる」
と、笑う先生。
「同じですよ…。」
しばらく、医局の間で呼ばれた蒼先生のあだ名。
「コーヒー捻挫先生」