「少し滲みるかもだけど、我慢してて。少しの間だから」 脱脂綿を、傷口に当てれば、痛いと叫ぶ季蛍。 「ごめんごめん。」 「もうやッ」 涙が頬を伝う… 「ほら、点滴終わったら帰ろう。な?」 「蒼…」 「……ん?」 「消毒……する前に、ギュ…」 「……。カーテン一枚なのに?」 「いいから早くッ、ヒッグ」 「わかったよ」 横になる季蛍を抱きしめれば、しばらく俺の白衣を離してくれなかった。 後から聞けば、不安だったらしい。