「ちゅーぎ、夏やる~」
「はいよ、どうぞ」
「んーっとねー。夏はねー、星釣ろっかなー。あ、ザイガニ(ザリガニ)にしよー」
…………星?
……………ザリガニ?
「…夏、これヒトデっていうの。これザリガニじゃなくてエビね」
……。
なんだか少しずつ惜しい。
「おー。しょうなんだ、じゃあザイガニ(ザリガニ)にしよー」
……………。
だからエビだって言ってるではないか…。
笑いそうになって、夏の方を見れば、既に大笑いしている蒼が。
「ハハ、もう夏、やめてよー」
「?」のマークを頭に浮かべた夏が、真剣に集中…。
「………つ、釣れた」
小さな声が聞こえたと思って、よく目を凝らして見たら、
そ、それカニじゃんッ。
…………何がなんだかわからない。