消毒して絆創膏を貼る。
「はい、終わり」
「あいがと…」
「ここどうしたの?ぶつけた?」
「転んだー」
俺の腕から離された夏来は、また走ってどこかへ消えていった…。
「……なつ、大丈夫だった?」
「うん。額切っただけ。転んだって」
そう言ってパソコンに視線を変える。
「よかった。あんなに暴れん坊なところ見ると、蒼に似てるなって思う」
「俺?俺暴れん坊じゃないし」
「……なんか似てるよ。夏来と」
「そう言う季蛍だって、あの夏来のぼーっとぶりとかそっくりだよ」
「………嬉しくない」
「ハハハ」
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