だけど、一回横になった俺はなかなか起きあがることができない。
その時、カチャリ。
玄関が開く音が聞こえた。
「…まーた開けっ放し。高島ー?入るよー?」
……蒼先生だ。
なんで今日は早いんだ?
寝室に顔を出した蒼先生は、目が合うと微笑む。
「……どう?」
「……はは」
「ハハ、じゃない。熱は」
「さっき起きて…………」
「そう。昨日ゼリー食べながら寝ただろ?笑っちゃったよ俺」
「あ。そう言えばそうでした、忘れてました……ハハハ。すいません」
「……相変わらずぼーっとしてるね。熱高い…感じ?」
寝室に入った蒼先生が、ベッドサイドの椅子に腰掛けて言う。
「………なんかよくわかんないですけど、怠いです」
「……わかんないって医者だろー?
……もっと医療用語使ってよ」
「え?いよぅりょうよ……」
「ハハハ、言えてないから。医療用語」
「……いようりょうよ」
それを聞いた蒼先生が、腹を抱えて笑う。
「蒼先生酷くないですか!言えない…だ、だけですよ」
「いようりょうよって何?」
ってまた笑う。
「い、い…医療用語。先生!!言えた!!言えました」
「ハハ、高島熱でやられてるんじゃないの?」
って、言って笑う先生。
「それ、遠まわしに頭おかしいって言ってません?」
「違うって。それほど熱高いんだなって言いたかったの。」
と、俺に体温計を差し出す先生…


