「……ごめんなさい」 痛々しい傷跡を見つめて謝る陽。 「もういいから。リビング戻ろ」 陽の手を引いて、リビングへ行き、垂れた血を拭く。 「消毒してあげるから、ソファ座って」 陽が座ったのを見て、救急箱をあさる。 消毒液……… 消毒液…… あれ? 確かここにあった気がするんだけどな…。 最後に使ったのいつだっけ…。 「…こ、港」 微かな声が聞こえて、振り向くと… 「…ゲッホ、オェ」 「えッ、陽」