嫌々と叫ぶ陽を無理に連れて、洗面所へ。 「ほら、手」 「ぜっったい出さない」 「陽。」 「ぜっったい出さないもん。ぜっったい痛い」 「陽ッ」 「嫌だ!!」 「陽ッ!!!」 怒鳴ると、シュンと身をすくめてゆっくり手を差し出す。 水で傷口を流した。 「嫌嫌嫌嫌!!痛いッ!!」 「まだッ」 「うッ…あ゙ぁ…痛い!!やだッあ」 「………はい、終わり」 「最ッ低!痛い!!」 「…しょうがないだろ?」