それから30分くらいした。
「高島。俺そろそろ帰るけど大丈夫?」
「大丈夫ですよ。なんかすいません。今日」
「ううん。俺が突然来たんだし。明日朝電話するから、体温計って待ってろよ」
「……明日は仕事行かないとですもんね」
「たまにはゆっくり休んだ方がいいよ。胃腸風邪だったらどうすんの。辛いの高島なんだし?」
「………でも体温計」
「…あ。折れたんだったっけ?じゃ、これ置いてくから」
と言って、胸ポケットから体温計を出してベッドサイドに置いてくれた。
「ありがとうございます。」
「朝も薬飲めよ?」
「あ。ハイ」
「じゃあな。お邪魔しましたー。」