「…よし、いいや季蛍。頑張った」
ひょいッと蒼が私を抱える。
「季蛍頑張ったね。」
高島が微笑んで聴診器を外す。
「ッグス、」
「わかったからもう泣くな。高島悪いな。ありがと」
「いや……あの…季蛍………」
「…後でまた来るよ」
「………わかりました。」
蒼に抱えられた私は、診察室を出て、そのまま蒼の診察室へ。
ベッドに座らされて、蒼はその目の前に腰を下ろす。
「…頑張った。ごめんな、無理にやって」
「……ッグス、…ヒッグ」
「もう泣かないの。」
蒼の手が、私の涙を拭う。
「……でも、皆怖くないだろ?季蛍の知ってる人たちばっかりなんだし」
………怖くないけど、
服の中に聴診器が入れられるという行為が怖い。
「……でも、すぐに馴れるよ。大丈夫。でも、やっぱり入院かどうか判断できるのは高島だから。
高島に診察してもらわないと、……なぁ。」
「………どうしても?」
「………うん…。」


