家につくなり、力が抜けたように座り込む季蛍。
「季蛍、ベッド行こ?」
そう言うけど、季蛍は辛そうに壁により掛かったままだ。
季蛍を抱え、ベッドに寝かす。
…愛優と夏来は実家にいるから今日は、なんだか家が静かだ。
ベッドにおろされた季蛍は、不満そうに俺をみつめる。
「蒼?」
「ん?」
「………ぎゅ」
………………
「……え?」
「…ぎゅ」
季蛍から甘えてきたことなんて、滅多にないから、なんだか新鮮。
「ぎゅ、してほしいんだ?」
そういうと、頬を赤くしてニコリと微笑む季蛍。
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