「そっか。じゃあ蒼くん帰る前に家に送るから。」
寝てな、と頭に手をおいたお兄ちゃん。
「…え?お兄ちゃん帰らなくていいの?」
「…元から今日は遅くまで仕事の予定だったし。
さっき商店街にいたのは夜食に何かと思っていっただけ。
偶然だったね」
「…でも悪いよ。送ってもらうなんて」
「いいよ。だいじょーぶ」
微笑みかけたお兄ちゃんが、私のいる部屋のデスクに向かった。
「あ。季蛍熱計ってみる?」
体温計を渡されて、受け取るものの、挟む勇気が…ない。
昨日治ったと思った風邪を甘く見ていたんだ…。
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