目がハッと醒めて、辺りを見渡そうとした。 だけど、どうにも顔が動かない。 ……。 優しい洗剤の香りがする、と思ったら、お兄ちゃんのワイシャツの香りだった。 ちょうどお兄ちゃんの病院のドアの前だ。 ドアが開いたと思えば、そうだ、私は抱えられているのか…と今更ながら気づいた。 待合室に私を下ろしたお兄ちゃん。 「…季蛍?」 「……ん」 「良かった。意識あるね」