「……で、どこだっけ?」 「ここらへん…」 「…季蛍さん座らせられる?」 「…あ、うん」 さっきから俺らが話していることなんて、多分聞いてないと思われる季蛍の腕を引く。 さっきから俯いて顔一つ上げようとしない。 ………ここは港の診察室。 季蛍が首が痛い、と言ったので、帰る前に港に診てもらうことにした。 季蛍が、さっき首を触られたときに気づいたらしい。 しこりのような、できものような。