───────リビングにて
焦げて真っ黒になったパスタを目の前に、俺は呆然としていた。
天ぷら油の鍋にパスタを入れて、隣の鍋には水がはいっていた。
そこに油を注ぎ込もうとする、訳のわからない凜……
「………なんで余計なことするかなぁ」
「………おいしくなると思った…んだもん」
「あのなぁ。普通に考えてさぁ、作り終わったパスタを、天ぷらにして揚げようとする凜が俺はわからない」
「どうして?」
自信満々のドヤ顔で即答するから、俺はもうため息しかでなかった。
「……あのな。パスタおいしそうだったじゃん?」
「ね!我ながら上手くできたと思うんだ」
「……だったらそれをなんで油であげようとするんだ?」
「だから、パスタの天ぷらってなんかおいしそうだった!」
「だからって、なんで水の入った鍋に油を入れようとするわけ?
危うく爆発するところだったよ…」
全身の力が抜けた俺はだらーんと机に突っ伏する。
「この家丸焦げ、俺らも丸焦げ、すぐ病院行きだぞ?」
「だって揚げるのには油が必要でしょ?あと水」
「その水、という発想はどっから来るんだ!!」
「…………だって。」


